さぁ、そろそろ2014年通訳案内士2次試験(英語)の総括を始めようか。

2014年12月7日、通訳案内士2次試験が終わりました。気づけばもう12月も中旬なんですね。傷だらけになりながらも、なんとかシャバに戻ってまいりました。あぁ、1日中ラジオが聴けるってシアワセ!この1週間、抜け殻のように過ごしました。更新遅くなってすみません。

3週間の短すぎる対策期間には、悲喜こもごもありました。しかし私の個人的な紆余曲折なんかよりも、まずは皆様に少しでもお役に立てると思われる情報を!早く!レポートすべきでしょう!(選挙期間風味)

そもそも通訳案内士(英語)2次試験ってどれだけの合格率なのか

:基本的に2次試験の合格率は7〜8割と高い。が!試験制度の変更、1次試験・最終合格率を無視しては語れない
以下、直近5年間の英語の合格率を表にまとめたものです。(数値は日本政府観光局の公表資料より引用。)

受験者数 1次合格者数(人) 1次合格率(%) 2次受験者数(人) 2次合格率(%) 最終合格者数(人) 合格率(%)
H25 2,885 1,198 42.3 1,221 73.7 892 30.9
H24 2,991 412 14.1 456 87.3 398 13.3
H23 3,197 500 16.1 571 81.8 467 14.6
H22 4,136 590 14.7 680 72.8 495 12.0
H21 4,715 893 19.8 1,067 67.1 716 15.2

お判りのとおり、2次試験の合格率だけをみれば約7〜8割と、ここ5年間大きな変化はないように見えます。(H24年すっごいな)

しかし!そうです。1次試験の合格率が昨年、なんじゃこりゃー!って勢いで大きく跳ね上がったのです。昨年度からの英語試験マークシート一部導入も影響していると思われます。

これにより、2次試験の合格率に大きな変化がなくとも、結果的に一昨年まで12〜15%だった最終合格率が昨年は突如30%超えと倍増しています。

この激増、日本政府の観光立国政策による“通訳案内士バイバイン計画&最後は宇宙へ?!”みたいなものが大きく絡んでいるといわれます。(一部ドラえもん愛読者にしか分からない表現がありますが気にしないでください)

この辺は掘り下げると非常に複雑で、私ごとき小市民が語れるスケールのお話ではないのですが、資格そのものの意義や存続に関わる問題なので無関心ではいられません。

で、今年の1次試験合格率は。

fusimiinari
今年の英語出願者数(=受験者数にあらず)は5,929人。昨年は3,348人だったので前年比77.1%増です。

うち、今年から導入されたTOEIC免除申請者は2,243人まさにTOEIC免除者分が増えた感じです。

ええ、私も入ってますけど、前年もその前も受けてるんで前年比には影響させてませんけどね!ふん。

今年の1次試験合格者数は1,978名(1次免除者含む)。出願者が全員受験した前提で計算すると1次試験合格率は約30%。受験者を昨年と同じ割合と仮定して計算すると合格率は約38%となり、昨年の1次合格率に近づきます。

一方、合格者の“数”でみると昨年比1.45倍このまま2次まで同じ合格率で行くと今年は1,457人の合格者が出ることになります。どんだけ増やす気じゃーい!

しかし、2次試験を受けてみてワタクシ、昨年と明らかに違う傾向に気づいたのですよ。以下、オレ流の仮説です。

今年の2次は、TOEIC免除でなんとなーく受けた人に対する挑戦状か?!

2次試験は口述試験。すなわち面接です。1人約8分間。昨年度より、それまでのロールプレイング形式から変更され、

  • 試験官が読み上げる日本文を英語に通訳する
  • 3つのテーマの中から1つを選び2分間プレゼン&質疑応答

となりました。

jellybeans
昨年の2次と今年の2次、形式は一緒ですが何が違ってると感じたかと言いますと・・・

プレゼンで“英語スピーキング力さえあれば雑学で逃げ切れるテーマ”が激減した

ということなんです。具体的には、昨年だと

  • 旅館について
  • 温泉で知っておくべきことについて
  • 日本でおすすめのスキー場について
  • 日本で年末年始に行なわれることについて
  • 居酒屋について
  • 新幹線について
  • 富士山について
  • 東北の魅力的なスポットについて

と、別に日本文化・歴史・地理について深く掘り下げずとも、スピーキング力さえあれば一般知識の範囲内で自由に話ができるテーマが多くありました。

実は私、試験前は「通訳案内士を増やしたい国のことだから、今年はきっと話しやすい話題がさらに多くなるだろう。ひひひ・・」と予想していたんです。

それがふたを開けてビックリ。私の受験時間帯の3テーマはこれですよ。(テーマは時間帯ごとに変わる)

  • 草津温泉の特徴と行き方
  • 東海道五十三次
  • 福袋

な、なんと硬派な・・!!
まぁ、この場合、準備してない場合の逃げ場は「福袋」なのでしょう。(え?東海道五十三次いける!?すげぇ。ワタシ瞬殺だったわー。)

が、昨年よろしく「新年に行なわれること」くらい広げてくれてればお茶も濁せるでしょうが、福袋オンリーで2分プレゼンとなれば、それなりにきちんと説明せねば成り立たず、語彙や一定の知識が必要になるでしょう。

そもそも“福袋”って英語でなんて言ったらいいか知らんわー!パニックになること必至です。

で、草津温泉に逃げようにも、これまた「特徴と行き方」なんてしばりがあるもんだから、その2つを知らないと選べない。去年は「温泉で知っておくべきこと」なんてざっくりだったのに! 「タオルは湯船に入れちゃダメー」とか言えたのに!とか思ってるうちに準備時間の30秒が無情にも過ぎていくわけです。
え?私はどうしたかって?実はミラクルが起こりまして、草津でなんとかしのぎました。合否はどう出るかわかりませんが・・・。
kanagawamap
他の時間帯でも昨年度に比べ明らかに問題の狭義化、具体化が進んでいると感じました。

言い換えれば、今年は、受験者にとっては「語学力のみでこなす」ことが困難になったのと同時に、試験官にとってはプレゼンで語られるべき内容がある程度固められており、採点しやすい内容になったのではないでしょうか。

☆ちなみに、全時間帯別テーマ一覧は元ハローアカデミーの植山学校長が情報収集されブログで公表なさっていますので下記リンク先をご参照ください。
2014年通訳案内士試験 第2次口述試験<時間帯別問題>

そして、この変化の大きな要因と推測されるのが、そう。TOEIC免除組の存在です。

TOEICは言わずもがなビジネス英語。日本の地理歴史については邦文科目で試験していますが、語学に関して言えば、歴史や文化に関する語彙を特に得ずとも2次試験に進めるわけです。そのため、


プレゼンを「日本文化・歴史に関する説明・知識」を問うテーマにし、TOEIC免除者に対して1次英語試験内容を補完する役割をもたせた。

ということではないかと考えたのです。
peryload
私もTOEIC免除組の1人として負い目に感じるところがあるせいで、被害妄想気味の仮説かもしれませんが。そもそも昨年の2次試験の反省で「合否決しにくいわ!」という試験官からの声があっての改善なのかもしれません。

それにしても3時間帯にわたり明治維新関連テーマを出してくるわ(出題者幕末ファンか?)、「古墳」やら「風鈴」で2分って日本語でもキツくない?ってテーマだったり、果ては「日本最大の木造建築」ってそれもうテーマ自体がクイズだろ!だったりと、明らかに

「へっ!去年のオレと同じと思ってもらっちゃ困るぜ!」

という(ジャンプ的な)変化を感じたわけです。

というわけで、今年は当たったテーマにより明暗くっきり分かれる結果となったのではないかと予想します。私も「この時間帯に当たってたら完全にドボンだったな」ってゾーンありましたし。

ワタクシの野性の勘では、2次の合格率が60%台になり、最終合格率は20%台半ばに落ち着くのではないかなーなんて推測するのでした。ま、ただの勘なのでわかりませんが・・・。

以上、まずは2次口述試験総括(データ&プレゼン編)でございました。長らくおつきあいくださりありがとうございました。

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