受験予定者は要チェックや!平成27年度 通訳案内士試験ガイドライン改訂。 (※ 追記あり 2015/05/16)

日本政府観光局(JNTO)のウェブサイトにて、平成27年4月2日付、通訳案内士試験ガイドラインの改訂版が公表されました。自分を含め、受験予定の方は要チェックです。

改訂により、今後の試験対策にどう影響するかをまとめてみました。
※ 追記(2015/05/16)“1次試験 外国語” と “一般常識” のパラグラフの2カ所に記述があります。

JNTO発表のガイドライン

まずは大本のJNTOウェブサイトをチェック!

見直しのポイントがまとめられたページ(=下記リンクの1つ目)がPDFよりわかりやすくておすすめです。

(見直しのポイントを全文引用したいところですが、さすがにマズいのでリンク貼ります。)

Screenshot_2015-04-19

試験対策に影響する点は

では、JNTOの「見直しのポイント」から、重要な点を拾い上げましょう。

1次試験 外国語(ここでは英語)

もうこの1文に集約されていますね。

外国語→日本語訳する力を重視した配点から日本語→外国語訳する力を重視した配点

これまでの読解と単語訳を削り、和文英訳が2倍英語による単語説明が1.5倍の配点になります。

ざっくり言えば、「英文書けや!」ってことですね。(以下追記参照)
ますます英作文能力が問われる試験になるといえます。

※ 追記1 2015/05/16
ガイドライン発表の数日後?JNTOのウェブサイト内のページにて、各言語の試験方式の変更が(しれっと)発表され、今年度から英語の1次筆記試験は全てマークシート方式に変更と判明しました。

参照:試験科目、受験手数料、試験場所、試験免除 | 通訳案内士試験 | JNTO

既に全マークシート試験であるTOEICを1次免除に採用した以上、この変更についてあーだこーだ言う気もないですけどね、ただ

  • 新ガイドラインを発表後、試験施行要領は作成中というタイミングで、
  • 試験概要でもガイドライン掲載ページでもない、単ページ本文上のみで、
  • トップページの最新情報にも更新したことも載せず、
  • 結果的に何月何日に更新されたのかもわからない状態で

こういう重要な変更の発表をするという手法はどうなんでしょうね。

ガイドライン内に追加記載して改正日付を更新するとか、それが難しいなら施行要領への記載まで待つとか、最低でも試験概要ページに掲載してトップページに更新情報を載せるとか、そういう判断はなかったんでしょうかね。文書の扱いについてお役所は特に厳密なはずなのに。

あ、逆に厳密だからこそ4月2日付の文書を発表後に更新することができなかったのか。それで別ページに「前から載せてましたけど何か?」的にしれっと載せちゃえと・・・!(と勝手に想像)。

追記1 はここまで。続いて邦文科目。

日本地理・日本歴史

キーワードはこの5つ!

  • 観光地等に関連する
  • 基礎的な知識
  • 地図・写真問題が中心
  • 平均点60点になるよう出題」 → 削除
  • 合格基準は70点

上記から推測できること

まず、今までの60点から、今年度より平均点が70点前後の問題になるだろうということ。

観光地等に関連する」というフレーズから、日本地理だと、この4年間出題されていた地図解釈(地図記号・縮尺・地形)問題が消えると予想されます。

そして「基礎的な知識」と限定。これは通訳案内士団体が提出した陳情書や新聞記事でツッコまれていた「難問・奇問どーよ」という声を受けての真っ当な改訂であると歓迎したいです。

日本歴史で言うと、昨年度泣かされた1年刻みの年号問題とか、あともう忘れましたがいろいろ変だった問題もなくなるかと。

さらに、「地図・写真が中心」とまで言ってくれているので、もう地理の対策は「地図と写真とガイドブックを見て、主要な観光地を覚える」という正攻法で大丈夫とみます。奇問よさらば!

さりげなく消えた「中・高の教科書と地図帳ベース」表記

今回の改訂で、「中学校および高校の教科書〜をベースとし」の部分が削除されていることも見逃せません。

これはもう、「観光案内で実用的な地理・歴史問題に特化する宣言」と受け取るべきなのでしょうか。

公式試験対策推薦本が「るるぶ」になったら笑いますが。

それは冗談としても、近い将来「旅行地理検定(by JTB)」が地理1次免除資格に加わりそうな予感がします。

私は今年度地理を再受験しますが、これまで通り「旅に出たくなる地図」で行きます。

歴史対策はどの程度レベルが下がるのか判断に困りますが、そうは言っても教科書は無視できないかなと。私だったら山川日本史と、特に歴史資料集などで写真や資料をたくさん覚えるようにすると思います。

この↓詳説日本史図録がとても良さそうなので受験しないけど購入予定。

一般常識

改訂では、

観光白書新聞に記載された時事問題をベースに、外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識を問う

となりました。ここでもまた「基礎的な知識」です。観光庁は、難問奇問の件をどんだけ叩かれたのでしょうか。

ポイントは「消えた記載」2つ。

  • 旧「高校の現代社会の教科書をベースに」 → 削除
  • 旧「新聞(一般紙)」→ (一般紙)を削除

まず、出題のベースとなるものが、「現代社会の教科書」から「観光白書と時事問題」に変わりました。これにより、一般常識といえど、かなり観光寄りの時事出題が多くなると予想します。

え、「観光白書」ってどこで読めるの?

こちらからどうぞ。ちなみに訪日観光客Best5の国訪日観光客数の変遷は頻出です。
リンク:国土交通省 観光白書

(一般紙)表記が消えたことの意味(下部追記参照)

そして、注目すべきこれです。一般紙とは読売とか毎日とか、いわゆるフツーの新聞のことです。

では、わざわざこの文字を消したということは、スポーツ紙の芸能人ネタとかも含めますよってこと?では多分なくて、ズバリ

日経新聞も含めます!!って意味だと思う。

日本経済新聞は、一般紙と思われがち?ですが、あれはカテゴリー的には「経済紙」なのだそうです(Wikipediaより)。

昨年度も千葉のいすみ鉄道のムーミン電車やらサマーソニックやら、日経平均株価を出しているので今さら感はありますが、観光産業に関する記事は確かに日経が多く取り扱っているので、ますます観光時事問題の傾向になるのではと思います。

日経は買うと高いので、私はこれまで通り、日経がスポンサーの番組 “WBS(ワールドビジネスサテライト)”を観ることにします。大江さん大好きだし。

※ 追記2 2015/05/16
ここまで “(一般紙)” 記載が消えたことについて書いたというのに、新ガイドライン本文内には、しっかり「(一般紙)」の記述が残っておりました。JNTOサイトの「見直しのポイント」では相変わらず消えたままです。

これは公式文書の方を正とみるべきなので、(一般紙)記述は消えてない、ということです。ここまで私の推測に頷いてくださった方、すみません。

抜粋とはいえ「見直しのポイント」と称して 新・旧の各文章を並べた以上、きちんとやってくれよー!JNTO。ガイドラインって一言一句が大事なものじゃないの?仕事が雑すぎるよー。
(なんだか文句ばかりになってしまいましたが、2015/05/16付 追記は以上です。)

合格点は一般常識だけ「60点」のまま

これは多分、昨年度の一般常識の平均点がとてつもなく低かったからではないかと察します・・・(私もその片棒を担いでますが)。

そもそも地理・歴史に比べて出題範囲が広いし、70点合格ライン(=平均点)になる問題を作ることが困難と考え、事実上ハードルを下げたということでしょう。いやはや、にんともかんとも。

2次口述試験

大きな変更点は、試験時間が8分 → 10分へと2分増となったことです。

今回のガイドラインには2次試験で評価する4項目のみが記載されており、昨年度と変わりません。

しかし、ガイドラインには“試験形式” についてはそもそも記載がないため、今後、試験形式が変更される可能性はまだあります。

個人的には、わざわざ2分増やすということは、何かしら試験形式に変更があるのではないかと読んでいます。

また、新ガイドラインには以下のような記述があります。

試験は日本の観光地等に関連する地理、歴史並びに産業、経済、政治及び文化について(中略)受験者に通訳案内の業務を擬似的に行わせることにより実施するものとする。

上記の「観光地等に関連する」という部分に下線が引かれていることから、改訂で付け足された部分と考えられます。「観光」でもなく「観光地」ということは、より通訳ガイドの実務に近い出題になるのではと推測します。

それでいくと、昨年度2次試験のプレゼンテーマ「日本の自然災害について」とか「ハッピーマンデー」は該当外になるのでしょうかねぇ。この辺りの線引きが難しいところではありますが、わざわざ文言を足すということは意図があるのだと思うのです。

まとめ

今回の改訂で、観光庁はとにかく「観光地等に関連する」「基礎的な知識を問う試験にしますっ!って叫びたかったのでしょう。(どんだけ書けば気がすむんだってくらい連呼してます。)

いよいよ、約1ヶ月後には試験要領が発表され、願書配布が始まります。試験の傾向が変わることで対策しづらくはなりますが、今年度合格目指してともにがんばりましょう!

(軽くお知らせのつもりが、えらい長文になってしまいました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。)

Pocket