通訳案内士試験の邦文3科目のうち、1番対策しやすいのが日本歴史ではないかと思われます。
そして、出題内容のすべてがこの一冊に!そうです。私たちの懐かしの教科書、『山川日本史』に帰ってくるときが来ましたよ。
まずは邦文試験に共通する困った件からどうぞ。
邦文各科目は全40問マークシート式。まずこのマークシートが難敵です。横に広い楕円形でして大変に塗りづらく時間を取らせます。
また、問題用紙はB4タテ両面×2枚と、これまた扱いづらい。試験中、狭い机の上でばっさばっさの大騒ぎですよ(若干大げさに表現しております)。
そして、最大の難はコレ。
問題も選択肢もマークシートも全てが「数字」であるということ。
例えば、『問題:大問6 (1) 選択肢番号①〜⑤ 解答マーク欄:31』という具合です。
マークミスを誘発するほどの大事ではないですけど、マーク時に「31番は3、32番は1…」なんてやっていると、じわじわとストレスにやられていきます。選択肢をアルファベットにしてくれよ!と魂の叫びが止まりません。しかもマークは前述の塗りにくい横楕円。「お・も・て・な・し」!!
いかに巷の大学入試問題やTOEICなどがよく構成されているかを思い知ることうけあいです。
あ、それで山川日本史の話でしたよね。つい熱くなってしまいました。本題に戻りましょう。
山川日本史からほぼでる。覚えて過去問を解けばよいのだ。
早い話がこういうことです。
ここ数年間、全40問中、最後の10問が写真問題です。
写真は5つ。それぞれ①名称と②関係する出来事や人物など を答えます。
写真5つ×各2問=計10問です。
今年度の問題では写真5つ中4つが山川日本史に掲載されている写真からの出題でした。
しかも、そのうち2つは巻頭のカラー写真からです。
ワタクシは試験直前の休憩時間にその巻頭カラーを見ていたおかげで『黒き猫』菱田春草 作 を答えることができたというラッキーがありました。
同じく巻頭カラーには出題された『荒神谷遺跡』もあったのですが、「歴史は飛鳥時代より前はほぼ出ない」という、どこかで耳にしたウワサを信じ、飛ばしてしまいました。
そのため、問題を見たとき、「今さっき見たやつだよ!知らんけど!!」ともんどりうちました(心の中で)。ウワサは鵜呑みにしてはいけませんね。
見事に荒神谷遺跡については2問とも不正解でしたが合否に影響なしです。そうです。6割取れればいいんです。
難問珍問は無視。文化史・年表中心に固めれば6割は取れる。
平均点が6割(以下)になるように問題が作られているため、結構な割合で難問・珍問と思われる問題が織り交ぜられています。
しかし、逆に言えば基礎部分を固めておけば、6割〜7割は取れる試験だと思います。難問・珍問はロト6だと思って塗ればたまに当たってますし。
特に文化史の比率が高いと思うので、文化は写真・所在地とあわせて重点的に抑えておくと良いと思います。
年号の選択肢を1年刻みで問うてくるような珍問に備えることより、通訳案内士としてこれは必要な知識だ!という視点で勉強することのほうが大切だと思います。
あとは通訳案内士試験ということで、日本史に関わる外国人名や開国のあたりなどが頻出のようです。今年度はプチャーチンでした。
巻末の年表は、出来事と天皇・将軍名などを抑えるのに便利です。ワタクシは家族に年表クイズを出してもらう方法をとりましたが、とても有効でした。独学者は会話で覚える機会が少ないと思いますが、「人とのやりとり」は強く記憶に残ります。
覚えながら、過去の問題を数年分解いてみれば、だいたい6割は取れるようになるのではないかと思います。
過去問はこちら(日本政府観光局のウェブサイト)に掲載されています。
ということで、日本歴史試験対策に最強の『もういちど読む 山川日本史』(と若干の愚痴)でした!